すべて「うまくゆく」コーヒーカップ
山下洋食器 食器店 笥(はこ)の山下琢巳です。
オーダーしていた大倉陶園の「回転木馬」のコーヒーカップ&ソーサーが再入荷してきました。
カップには6頭、ソーサーに3頭の馬が描かれています。
計9頭の馬の絵柄に込められた願いは
すべて馬九(うまく)ゆく
ということだそうです。
もう30年くらい続いている絵柄ですが、
商品の存在は知っていても、
この「うまくゆく」のことを笥のオープンに際して仕入れをするときに初めて知りました。
メーカーの大倉陶園は、国内の白磁器の最高峰(だと思う)のメーカーで、
発祥のなりたちが「創業者の道楽」のために作られた会社なのです。
どういう道楽かというと、
採算を気にせず究極の器を作るために作った会社なのです。
原料の厳選、
焼成温度の限界への挑戦、
当然歩留りが悪くなります。
(温度を上げると土がよりガラス質に近づいて品質が上がる。
それに反して溶け出してしまうので形状を維持できなくなる。)
もちろん現在は企業ですから採算や利益を考えないはずはないのですが、
ものづくりへの妥協のなさは、
どうしても価格や納期に反映してしまっています。
壊しさえしなければ、代々受け継ぐことができるような商品だと思います。
ちなみにうちは食器屋だからということもあるのですが、
80年以上前のノリタケの皿を使っていたりもします。
特に骨董を買ったわけではなく、
創業者の祖父が創業当時に仕入れた商品が残っているだけのことなんですが。
百均のカップも、2万円のカップもどちらでもコーヒーを飲むということはできますが、
それを残された子や孫がゴミと思うか、価値あるものだと思うかは絶対違うと思います。
まあ、自己満足といえばそうなんですけどね(笑
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この記事の投稿者
山下 琢巳
やましたたくみ:食器店「笥 Hako」4月22日オープン*心屋認定カウンセラー
食べるの大好き!一人ふらっとツーリングや車中泊(放浪?)好き!心屋リセットカウンセラー(ひらいなず91期)・心屋入門講座インストラクター・エクスマ塾98期(たくちゃん)人とのつながりを大切にしてゆきたいと考えています。